
株式会社オリエントコーポレーションでは社会・経済情勢や消費者の購買行動の変化などに迅速に対応して精度の高い審査を行うために審査システム「S-one」を開発した。カットオーバー後10ヶ月が経過した同社与信部に訪問し、開発の目的と効果について伺った。 | ![]() |
もくじ
1.審査システム「S-one」開発の目的 |
2.ライトウェル選定の理由 |
3.「S-one」構築で困難だったこと |
4.「S-one」の導入効果 |
5.「S-one」開発成功の要因~オリコの企業文化 |
6.「S-one」は進化するシステム~今後の期待 |
![]() 「ライトウェルには、"我々のナレッジのシステム化"を要望しました」与信部課長 嶋貫学氏 |
|
|
![]() 「ライトウェルは我々の思いつきレベルの希望をシステムとして実現してくれます」 与信部課長代理 鈴木健二氏 |
審査ルールの設定は弊社で行いましたが、審査のルールは多岐に亘っており、しかも細かく定められていて、マニュアルはかなりの厚さの冊子になります。 システムは、こちらが指定したルールに忠実に判定をします。ですから、判定結果が間違っているという事は、ルールの設定そのものに何らかの「綻び」があるという事です。この「綻び」を見つける事が至難の業なのです。これまで、人の曖昧さやベテランの勘などによって微調整されていた部分を、明確にルール化しなければならないのですから、それは大変な作業でした。 また、審査結果を表示する際の文言にも苦心しました。表示するメッセージには文字数制限があります。決められた文字数の中で、審査担当者に間違いなく伝わる表現をするためにはどんな文言にするべきか。審査に不慣れな担当者の助けになるようなシステムでなければなりませんので、いかに簡潔に、しかも誤解の無いように伝える事ができるか。この事を常に念頭において、メンバーで議論に議論を重ねました。 |
![]() 「S-oneから出る帳票は一見して可否判断がつきます」 与信部 竹村郁美氏 |
|
変化の激しい現代社会では、消費者の消費行動の変化を敏感にとらえ、それを即座にシステムに反映することが重要です。今回のシステムでは、ライトウェルがこれらの変更をユーザー自身で設定できるように構築してくれたので、スピーディな対応が可能になりました。現在も常にルールを更新し、「S-one」は日々進化しています。 3つめは、審査担当者に評判がいいことです。今では、「S-one」なしでは日々の業務ができないと言われるくらい受け入れられています。また、支店からの問合せ内容も変化しました。「S-one」導入前は、どの審査ルールを用いて判断するかやどのような手順で審査するかという問合せが多く寄せられていましたが、導入後は審査を効率化するべく、S-oneについての要望が多く寄せられるようになり、支店と本社部門の信頼関係がより強くなりました。 |
蓄積したナレッジの搭載や、与信部のS-oneユーザーで審査ルールを変更できるなど、「S-one」はフレキシブルなシステムにできあがっているようです。そのフレキシブルさは、オリエントコーポレーションの文化ですか? |
そうだと思います。与信部ということで申し上げますが、部全体に開放的な雰囲気があり、ベテランでも新人でも、誰のアイディアであっても良いものは積極的に取り入れる土壌があります。 何気なく発言した時に「それは無理だろう」と否定されることがないので、思いつきレベルのことでも自由に提案できます。 「S-one」の元になったのもそのような思いつきの蓄積です。 日々の業務に、「こうだったらもっと効率的ではないか」と思うことがあると、都度ライトウェルと情報交換してきました。ライトウェルも、難しい課題であっても「この条件さえクリアすれば可能です」と逆提案してくれました。そのように蓄積してきたものをシステム化したのが「S-one」です。 |
最後に今後の期待があればお聞かせください。 |
今後も、社会の変化や現場からの改善要求に応えていくためには、新たな機能の追加やシステムの拡張も必要となるでしょう。 ライトウェルには、これからも様々な要求をしていくと思います。いつも、弊社の要望に寄り添ってシステム構築を行ってくれるライトウェルには感謝するとともに、日々進化しつづける「S-one」のサポートを今後もお願いしたいと思います。 |
関連情報:データ分析・管理 | ※取材日時:2012年1月 |