住友建機は、油圧ショベルの塗装工程における「塗装検査システム」をライトウェルとともに開発しました。「塗装検査システム」開発の経緯と効果について、齋藤佑一氏(グローバル製造本部 製造部 技術課)、渡邉芳輝氏(情報システム部 情報システムグループ グループリーダー 兼 管理本部 環境管理推進室 主査)、伊達昌宏氏(情報システム部 情報システムグループ 主査)にお話を伺いました。
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もくじ
1.塗装検査を電子化し、品質を高めるための戦略を立てたい |
2.タブレットを活用した検査システムの実績でライトウェルに依頼 |
3.基幹システムと連動した検査記録システムの一環として開発 |
4.検査をデータ化することで、時間・コスト削減につながる |
5.次工程のシステム化と外観検査システムとしての発展性に期待 |
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![]() 「塗装検査を電子化し、データの蓄積を図りたいと考えました」と齋藤佑一氏 |
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![]() 「開発実績に加え、グループでの技術共有化に着目しました」と渡邉芳輝氏 |
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![]() 「次工程のシステム化を進め、2016年秋に本格運用」と伊達昌宏氏 |
− 「塗装検査システム」の評価を教えてください。 |
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塗装検査を電子化し、結果をデータ化することで、ペーパーレス化やデータの再入力などのロスが少なくなることで検査の時間削減ができ、また塗装不良対策が進み、不良ロスが減れば、それに伴う人件費、工場の運用費、塗料などの材料費といった塗装工程すべてに導入効果として跳ね返ってくるものと考えています。 さらにデータの的確な分析が行えれば、改善のための地図を作成でき、最短距離で改善につながる道筋が見えるようになるでしょう。現在は、もとになるデータがありませんので、その地図が描けない状況なので、本格運用を非常に楽しみにしています。
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− 「塗装検査システム」の今後の開発予定について教えてください。 |
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現在、塗装工程最後までの検査を電子化する開発を進めています。今後は蓄積したデータを分析出来る仕組みを開発し、手直し作業そのものを減らせるよう、塗装工程の品質改善に役立てていきたいとを考えています。 | |
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− ライトウェルへの期待、リクエストなどありましたら教えてください。 |
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今回、一緒に開発した「塗装検査システム」は、外観検査という分野ではどこでも使えるシステムだと思います。当社の製品に道路機械がありますが、システムに登録してある画像を道路機械に変更するだけで、どんな製品の検査にも対応できるので、こちらでの展開も先々予定しています。 また、弊社製造工程では溶接の工程もあるのですが、溶接部位の外観検査として活用できると考えています。基本的に画像があって、その画像に対して、不具合をチェックし、記入していくものであればどんな製品にも使用できることでしょう。見た目を検査して記録するという面では、非常に汎用性が高く、モノづくりの会社であればどこでも使用できるシステムだと思います。
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関連情報:ソフトウェア開発 |
※取材日時:2016年4月 |